玄米食の方、間違いなく増えています。
当店だって、最初は一品種だったのが、
今は、常に、15品種は店先に並んでいます。
たから、足の踏み場がない(笑)
炊飯器の玄米モードも、
この傾向を後押ししているんでしょう。
以前は必須だった圧力釜がなくても、食べられますから。
「玄米は栄養があるから」
といわれる方もいますが、
ちょっと待った!
確かに、白米と比べれば、
はるかに多い栄養価です。
しかし、白米は、
でんぷんとたんぱく質だけになってしまっているといっても過言ではありません。
他の栄養素のほとんどが、ヌカと胚芽に含まれていて、
それを取り除いて白米にするわけですから。
白米と書いて、「粕」カスだなんて、書き方もされていますね。
粕は、酒粕ですから、酒をしぼった残りカスということで、
玄米と白米の関係についての説明ではないんですが。
閑話休題、
要するに、比較する相手が悪い。
ほとんどなくなってしまっている量の栄養素と比較したら、
すぐに、何倍、何十倍となります。
これは、数字のマジックですね。
無洗米も、一時、このマジックを堂々と使っていましたね。
一日に必要な摂取量を考慮すれば、
玄米だけでは足りません。
だいたい、お米のたんぱく質は穀類の中では最上ですが、
それでも、必須アミノ酸は全部とれません。
大豆と組み合わせて、初めて全ての必須アミノ酸を満たします。
要するに、
和食の知恵を生かして、
大豆を組み合わせて、必要最小限のたんぱく質を摂取し、
なおかつ、
野菜(それも温野菜)をしっかり食べて、
ビタミン・ミネラルもとる必要があります。
そうそう、動物性たんぱく質も!
1960年代の日本の家庭料理が、
アメリカでは、理想の食卓と定義づけられて
いるようですから。