環境に関することと思いましたが、
その前に無洗米の
おさらい。
世に無洗米と呼ばれる物は、大きく分けて三種類。
1)大手機械メーカーのプラント精米、一応、乾式「無洗米」
2)同じく、湿式「無洗米」
3)米屋レベルでの、精米後の各種方法による研米もしくは磨き米
2)は、今、ほとんど市場から消えているかと思います。
要するに、一度、水洗いして、乾燥したものです。
3)は、いくつかの形式があります。
ブラシで表面をこするものが、もっとも一般的かと。
これなら、余計な不可をかけずに、食味も維持できるかと。
コイン精米機で、「無洗米」と書いてあるものは、
要するに、過精米。
普通の精米より、強い圧で精米。
熱も持つし、旨み層も削ってしまう。
どちらにしても、
「一度、軽くすすいでください」
という、
正確には、
「軽洗米」
と呼ぶのが妥当かと。
さて、本命の1)です。
これは、今、三社が製造プラントを作っています。
一社は、全く水を使いません。
これは、精米後に、薄~く、研磨する形式。
やはり、軽くすすぐように言われています。
残り二社。
両者とも、べたべた物質(二社で違う)を使い、
米の表面に残ったヌカをはぎとる、
というものです。
一社は、水を使っています。
引き込んだ水が見えます。
べたべた物質に水を含ませるためでしょう。
最後に、火力で乾燥します。
さて、残り一社ですが、
「水を使っていません」と主張されています。
はてさて。
問題は、機械内部を誰も見たことがないことです。
特許は公開されています。
一応、生協の方には公開されたのですが、
業界の人間じゃないので、
機械の仕組みだとかに突っ込めないですよね。
わかっていることは、
水と石油をプラントに引き込んでいることです。
その目的は、
とれたヌカを処理するため、だそうです。
業界紙が、この
「水と石油をプラントに引き込んでいる」
という事実を紙面に載せましたが、
ちょっとした軋轢があったようです。
スポンサーサイドからの圧力?
もう一つ仄聞することは、
このプラントに投入できるお米の水分量は、
低く設定されていることです。
水分量高めの米じゃだめ、だそうです。
以前、「かび」たことがあったようで、
機械メーカーはその原因を、
「精米当日大雨だった」と説明したとの噂も。
よくわからないお話です。
とにかく、水を使わずに無洗米を作っている
ということを、
素直に信じられる状況ではないんですね。
また、
無洗米の亜流で、「金芽米」というのがあります。
CM、うまく使ってます。
胚芽の芽が残っているので、栄養がある、と。
今度、お店で見かけたときに、じっくり米粒を見てください。
胚芽があったところを。
何が残っているかを。
物によるかもしれませんが、
100%綺麗に精米できている物もあります。
あれでは、普通の精米です。
業界裏話では、
「あれは、出来損ないの胚芽米ではないか?」
つまり、
無洗米で胚芽米、という、今の技術では不可能なことを
目指して、結果、出来ずに、ああなったと。
胚芽米は、とにかく、圧をかけての精米はご法度です。
芽が飛びますから。
普通は、分搗き米になります。
それを、ちゃんと精米して、なおかつ、後工程で
芽を残して、表面のヌカ層だけをはぎとろう、
という全く正反対のことを実現するわけですから。
水を使い、乾燥させる、
これだけで、食味は落ちるはずです。
結果として、
無洗米が伸びなかったのは、
日本人、捨てたもんじゃないぞ!
ということでは、ないでしょうか?
とまぁ、
裏話には事欠かない無洗米でした。
次は、本質の、環境!