炊飯器
こんにちは。今日は、炊飯器についての話です。皆さんは、どんな炊飯器を使っていますか?電気炊飯器、ガス炊飯器、土鍋、最近は、さらに鋳物ホーローの炊飯器やトースターのメーカーが作った炊飯器など、本当にたくさんの種類があります。
時間も限られていますので、今回は電気炊飯器にしぼってお話します。
最初の電気炊飯器は、昭和三十二年、1957年、東芝が販売しました。作りましたともいわれますが、実は違います。本当は、東芝の委託と協力のもと、東京大田区の光伸社という町の工場が開発製造しました。それから、毎年のように進歩変化して、今では、ほとんどの家電メーカーが製造する商品となり、現在は熱効率が高く、美味しく炊飯できるIH型の炊飯器が主流となっています。
今日のポイントは三つ。実は、それぞれが絡んでいるのですが。
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第一は、マニュアル。
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第二は、やるべきこと、やってはいけないこと。
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第三は、水漬けと蒸らし。
第一のマニュアルですが、皆さん、マニュアルを保管していますか?そもそも、読んでいますか?
大変大事なことが書いてあるのに、全く読まれないことも多いのですね。是非、あらためて探して、最初から最後までお読みください。
第二に、やるべきこと、やってはいけないことです。
まず、お釜の掃除です。マニュアル通りに行ってください。特に、炊き込みご飯を作ると、比重の重い調味料が底に沈み、その温度が上がりやすく、お釜の底がこげやすいです。内側も外側もです。傷つけないように、掃除をしてください。お釜のこげは、温度センサーの反応に問題を生じさせる可能性がありますから。
次に炊飯器は、水平なところで利用してください。炊飯器、どこに置いていますか?炊飯器を置く台、意外と傾いています。建設現場などで使われる水準器で測るとわかります。
次に、お米を洗うのに、炊飯器の内窯を使わないでください。ボールを使うことをお薦めします。お釜の中でお米を洗うと、内部の加工の劣化が早まります。ただし、最近の炊飯器では、これもOKとなっている物もあります。とにかく、マニュアルをお読みください。
また、お米を計る付属のカップですが、なくさないように気を付けてください。一合計れるカップも市販されていますが、炊飯器が違うと、カップ一合の量も微妙に違うんですね。お釜の内部に水の量を示す線が書かれていますが、あれは、あくまで付属のカップで計ったお米の量に合わせていますから、カップを変えると炊飯の様子が変わってしまう可能性があります。
最後に、やってはいけないこと、それは連続炊飯です。お釜が冷めないうちに続けて炊飯してはいけません。炊飯器は、センサーが命です。炊飯工程を管理するのは熱を測るセンサーです。連続して炊飯すると、最初からお釜の温度が高く、温度センサーによる管理に支障が出ます。
最初にお話ししたマニュアル。そこには、やるべきこと、やってはいけないことが、もっと細かく書かれています。あらためてお願いしますが、是非、お読みください。
さて、三番目、炊飯前の水漬けと炊飯後の蒸らしです。昔は、一時間水に漬けてから炊飯し、炊飯後は、十五分程度蒸らす、こう言われていました。
皆さんは、どうされていますか?
先に正解を言います。普通のモードを選択して炊飯時間が五十分程度かかるとしたら、水漬けも蒸らしも必要ありません。すべてが炊飯時間に含まれています。
文化釜を使うと、炊飯時間は、二十五分程度でしょう。蒸らしを十分入れても、三十五分。一方で、電気炊飯器は五十分程度。ずいぶん長いですね。
実は、今の電気炊飯器の多くは、全くの全自動。こういうことです。スイッチを入れると、まず、水温を上げながら、お米に水を吸水させる浸漬という工程に入ります。すぐに、高温で炊飯するわけではありません。この工程で十五分から二十分くらい。そして、実際の炊飯。そして、炊飯が終わると、蒸らし。浸漬・炊飯・蒸らし、すべての工程が含まれていますので、五十分程度はかかります。
こういう仕組みですので、昔のように、水に漬けるとか、蒸らしの時間を見るとかは不要なのです。
わざわざ三十分から一時間水に漬けてから普通に炊飯すると、少なくとも炊飯時間の最初の十五分くらいは全くの無駄な時間になってしまいます。
また、炊飯後すぐにお釜を開けずに蒸らしの時間をみてしまうと、せっかく蒸らしの間に持ち上がったご飯が、自分の重みで下がってしまいます。炊飯が終わったら、すぐに蓋を上げて、余計な水分を飛ばしながら、お米をかきまぜてください。あまりかき混ぜすぎると、べちゃべちゃになるので、四分割してそれぞれをひっくり返すくらいで結構です。
次回は、お米の保管や炊飯前のお米の洗い方についてお話したいと思います。
皆さん、お米について聞きたいことがあれば、何でも結構です。是非、ラジオフチューズまでメールをお寄せください。