先回、これから何を話そうか、いくつかの話題を紹介しました。ラジオフチューズ以外でも、店先や知り合いにも聞いてみました。色々ご意見をいただきましたが、皆さんの声は、本当に様々でした。
ということで、結局、先回お話した順番の通りに進めていきたいと思います。
で、今回、まずは、色々なお米品種の話をします。
紹介するのは、以下の通りです。
低アミロース米・高アミロース米・有色素米、別名 古代米・巨大胚芽米です。
最初は、低アミロース米です。お米のでんぷん質は、二種類あります。アミロースとアミロペクチンです。何が違うのでしょうか?
簡単に言えば、アミロースはパサパサ、アミロペクチンはもちもち。
わかりやすいのが、もち米です。アミロペクチン100%です。ぱさぱさの元であるアミロースがありません。
うるち米は、アミロースが20%前後あります。このアミロースが少なければ、その分アミロペクチンが多くなりますので、もちもちになります。
アミロースが少ない品種を開発すれば、もちもち感の強いお米になるわけです。これが、低アミロース米です。
代表的な品種が、ミルキークィーンです。ミルキーという名前がつく品種は、いくつもあります。どれも低アミロース米だと思って間違いないです。
当店では、ミルキークィーン、夢ごこち、ゆめぴりか、おぼろづき、などがあります。ねばねば感が強く、甘みを特に感じるお米ですね。好みがはっきり分かれる品種でもあります。
次は、アミロースが多い、高アミロース米です。もうおわかりでしょうが、もちもち感がなく、パサパサしたお米です。リゾットやチャーハンなど、洋食や中華、エスニック料理などに合うお米です。
タイ米などの長粒種、粒が長いお米ですね、インディカ米とも言いますね、これも高アミロース米です。日本でも数種類作られていますが、用途が限られていますので、生産量は多くありません。当店でも取り扱いはありません。
イタリアンの店では、高アミロース米ではないですが、粘りがあまりなく、粒感の強いお米を使っていただいております。
次は、有色素米、色素が有るお米、別名 古代米です。
黒米、赤米、緑米、そして、観賞用のお米です。
今は、生産量も少ないですが、古代には、たくさん作られていたと言われています。
普通のお米に混ぜて炊くと、色素が溶け出して、全体が色づきます。赤飯のルーツと言われることもあります。
古代米は、各種栄養素が豊富です。
黒米は、アントシアニン、ビタミンB1、ビタミンE、赤米は、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ビタミンB1、緑米は、クロロフィル色素、ビタミンB1、マグネシウム、亜鉛など。
少し混ぜるだけで、色が出ますので、普段と違う見た目や食感を楽しみながら、多少の栄養摂取のプラスにもなりますね。
そして、観賞用のお米があります。様々な色のお米、ではなくて、葉や茎が色づいています。生け花などに利用されています。花屋さんでも見かけますよ。
当店も商売でお付き合いしている、茨城県筑西市の大嶋農産という生産者がいます。こちらでも、田んぼの一番脇で、数種類の観賞用米を生産していました。そこだけ、全く違う綺麗な色をしていますので、すぐにわかりした。非常にきれいな風景でした。
次は、巨大胚芽米。
胚芽を大きくしたお米です。お米の栄養の多くは、ヌカ層と胚芽にあります。その胚芽を大きくしたものです。
胚芽が大きいので、栄養素も豊富です。特に、ギャバと呼ばれる成分が豊富です。発芽玄米にすると増える成分ですが、発芽玄米にしなくても多いです。
特徴というか、問題は、その特殊な形状で、精米すると妙な形になり、なおかつ、せっかくの胚芽が飛んでしまいがちです。意味がありませんね。
ということで、玄米食がお薦めです。玄米食ですので、さらに、ヌカ層の栄養素も摂取できます。
当店では、「金のいぶき」という品種があります。
親品種が、一つが低アミロース米、もう一つがもち米という、超がつくもちもちした低アミロース米です。
宮城県の無農薬米と、茨城県の減農薬、減農薬と言っても除草剤だけを使っているかなり農薬の少ないお米ですが、二種類あります。
玄米食専用米として販売しています。玄米なのに、吸水が早く、普通の炊飯器の玄米モードで十分炊飯出来て、たいへんもちもちしています。玄米食をスタートしたい方に、もってこいですね。
今日は、ここまでです。次回は、色々な生産方法についてお話をしたいと思います。