「無農薬米」一般的にこう表現されますし、つい、自分も言ってしまいますが、本来は、
「節減対象化学合成農薬本田不使用」とか言わなければいけないのですが (笑)
大変なので、以下では、「農薬不使用のお米」と表現します。
まず、当店では農薬不使用のお米からとれるヌカだけを選別して販売することはしておりません。
農薬不使用のお米は、ほとんどが玄米、もしくは分搗きでの販売で、とれるヌカの量がきわめて少ないです。また、機械の構造上、精米で出るヌカは、機械とパイプを通って、ヌカのボックスに溜まりますので、そのお米のヌカだけ取るということができません。
常にヌカの粉末が周囲についていますので、いくらボックスを空にしても、そのお米のヌカだけとは言えません。
それでも良いと言われる方もいるかもしれませんが、最初に書いたように、出る量がわずかなので、それを保管して溜めておく必要がありますが、鮮度が落ちて、ヌカ内の油分が酸化してしまいます。
さらに言えば、農薬不使用のお米は、「残留農薬ゼロ」を保証するものでもありません。水も空気もつながっていますので、上流や周囲の農薬使用状況によっては、農薬を浴びていることも予想されます。
ただし、実際に、農薬不使用のお米の田んぼに行くと、周囲の田んぼとは全く違い、水が濁っていて、生き物は豊富ですし、雑草の対策も大変ですし、上のような(残留農薬に関する)知識は知識としては必要ですが、それより、農薬不使用のお米を継続して作ってもらえる、そのために、当店として販売という形で応援させていただいている、そんな意識になります。
長々書いてきましたが、本質的には農薬不使用の栽培とは、
『土壌・生き物・周囲の環境・生産者の健康・消費者の健康』
という順番で寄与します。
つい、自分の営業・自分の健康と、視点が狭くなってしまいがちですが、上の順番とは、結局、将来的にも、自分たちの子孫がまともな食生活を送れる、
流行りの言葉で言えば、
「持続可能な生活スタイル、食糧安保」
ということになるのではないか、そんな風に感じます。
「当店で精米したお米から出るヌカを、ふるいにかけて『コヌカ』小袋にして販売しております。なお、当店販売のお米は、三割農薬不使用、五割が特別栽培減農薬、二割が慣行栽培です。」