これもお客様との会話で良く出てくる話しの一つです。
水に漬ける時間はどれくらいがいいのでしょうか?
研いだ後、夏場は30分、冬場は一時間、炊飯前にお米を水漬けしてください。
これを浸漬(しんせき)と言います。
実は、水温が低いほど、じっくり水を吸収できます。
芯まで水を吸って、炊飯も良い結果となります。夏場は、氷を入れて水温を下げて、ゆっくりじっくり吸水させるという裏ワザもあります。時間はかかるのですが。
忙しい時は、お湯に漬けるという荒技もあります。が、絶対避けた方がいいと思います。表面ばかり溶けたようで芯が残る炊き上がりになるかと思います。
お米は品種によって吸水時間に差があります。ほとんど知られていないことですが。ひとめぼれが早く、あきたこまちは遅いという調査結果を教えていただいたことがあります。
特に業務用炊飯は、粘りすぎるコシヒカリや吸水時間のかかるあきたこまちは避けた方が無難かと思います。
メニューにコシヒカリと書くと体裁はいいのですが。
ただ、最近の炊飯器は浸漬時間が不要というタイプが多いので、注意が必要です。
最近と言っても、IH圧力が出てきてから随分たちますね。
玄米食のお客さんが非常に増えました。
そして、なかには、
「白米に玄米を混ぜる」という方もいらっしゃいます。
水の吸収時間に白米と玄米では雲泥の差がありますので、最初は
「えっ、一緒に?」
と聞き返していましたが、結構の数の方がいるので、
今は、それも一つのやり方なんだろうなと思っています。
逆に、白米の中で、玄米の歯ごたえが楽しみだと言われます。
まだ、当家では試していません、専門店なのに <(_ _)>
でも、炊飯器のモードはどうしようか?
普通白米? 玄米? 硬め・やわらかめ?
とにかく、チャレンジングな方がたくさんいるほど、店頭での会話も弾むし、なにしろ勉強になります。
(^人^)感謝♪
初めてのお客様には、お米をどう保存しているのか聞くようにしています。たまに忘れてしまいますが。
「特に何も」
「冷蔵庫に」
「下からガチャンと出すやつで」
「桐の米びつに」
色々な返答がありますが、
とにかく、タッパーのような密閉容器に入れることが最低限で、なおかつ十分です。
温度的には冷蔵庫(野菜室)に置くことがベストですが、5kgを入れるスペースはありませんし、袋のままでは逆に乾燥してしまうという致命的な問題があります。直射日光の当たらない涼しい場所に置けば十分です。
紙袋やポリ袋のままでは、乾燥したり、湿気たりします。
お米は、そういう意味では生きています。
また、物置やクローゼットに置くと、芳香剤・洗剤・石油などの匂いを吸ってしまいます。
お米は、もっとも匂いを吸う穀類かと思います。
そして、密閉容器に入れる際は、前のお米を出して、内側をざっとからぶきしてから新しいお米を入れてください。
さらに、自動こめびつ(ハイザーとも言います)は、もう使わないでいただきたいですね。
昔は、米屋が一所懸命に売ったものです。
「使わないでくださいね」 とお客さんに言うと、
「これ、おたくのお父さんがいいって言うから買ったのよ」
と言われちゃったり <(_ _)>
万が一、自動こめびつ(ハイザー)を利用されている場合は、前のお米を出し切ってから新しいお米を入れてください。
下の四隅部分は、最後まで流れませんので、出し切らないと、ずっと残ってしまいます。虫の寝床になってしまう可能性があります。以前、恐ろしい状態になってしまったものを見たことがあります。
また、自動こめびつの秤は、それほど厳密には測れませんので、必ず、計量カップでの確認が必要です。
精米日を気にするよりも、保存に気を使っていただいた方がよっぽどお米にはいいのではと思います。
米屋同士の愚痴の一つに
『買う前は生鮮物扱い、買った後は乾物扱い』
宜しくお願いします m(__)m
店頭精米を始めたのへ何年前だろう。
それまでの大型の精米機とは様子が違い、以前の経験もあまり役に立たず、色々なことを手探りで覚えていきました。
精米圧のダイアルは頼りにならず
一回だけの精米では、出たとこ勝負になってしまい
結局、二台の体制で、粗精米と仕上げ精米の二度搗きにして
などなど。
そんな中でも、分搗きというのは当初ほとんど需要がありませんでしたが、
その後の玄米食やマクロビなどの普及から、徐々に増えてきました。
普通の白米精米は、十分(じゅうぶんではなくて、「じゅうぶ」)搗き。
玄米は、ゼロ分搗き。
分搗きは、その中間。
三分搗きだとかなり黒く、七分搗きだとうっすら黒い。
白米精米より、少なくヌカをはぎ取りますので、普通精米より楽かと言うと逆で、ご要望より多く精米してしまうと後戻りできません。気を使います。
精米圧を下げて、最低二回、多ければ、目指す仕上がりまで何度でも、機械を回します。
見た目の色と重量から判断。
お米によって、ヌカ層の厚みも違うし。
胚芽が多く残っていれば、実はもう出来上がっているのに、重さを測ると考えていた重量より多かったりと。
その日の温度や湿度でも精米具合は違うし。
一番、気を使うけど、同時にチャレンジングであり、うまくいくと、
「やった!」
と、内心ガッツポーズ!
暮れはいつもながらのお餅のシーズン。
既に、一回目の餅つきの注文は終了。
去年より多かったです (^_^)
一回目のポイントは、「ナマコ餅」かな。
地方によって言い方が違うようですが、このあたりでは、ナマコに似ているので「ナマコ餅」。
長いかまぼこ状のお餅で、塩を入れてあります。
そして、黒豆を入れるのが最も定番ですね。
昔は、細く切って、干してから揚げ餅にしたのですが、
今は、厚く切って、焼いて醤油と海苔ですね。
当店では、既にマンション化してしまい、自分のところでは作れませんので、市内の親戚に委託しています。
中身は、黒豆、青海苔、さくらえび、しそ、黒ゴマ、ブロックチーズの6種類。
本当は、寒餅用ですが、ご要望が多いので、暮れもつくようになりました。
実は、自分と家族が一番楽しみにしている?
ご家庭用のお米以外にも、業務用のお米の問い合わせをいただきます。
市外、それも東京都区内からが多いんです。
困るのが、そのほとんどが、
「今までの業者が値上げを言ってきた」
「同じ品質でもっと安いのを探している」
という話で、
「もっとお客さんを増やしたいが、お米はどうしたらいいのか?」
というポジティブものがないことです。
当店のサイトをざっと読んでいただければ、安売りをするつもりは全くないことがわかるはずですが、当店サイトが検索で上位にくるため、ろくに読まないでメールや電話をしてくるようです。
いつもお願いするのが、
●どういう用途か
●一膳あたりのご飯重量
●その想定原価
を教えてください、ということです。
実は、こう聞くと、結構高い価格を想定しているのです。
そして、それに合ったお米をご案内するのですが、
「えっ、そんなに高いの?今までは、いくらだったのに」
となります。
想定原価と実際に支払っている米価格が乖離しているようですね。
月の払いしか、頭にないようです。
外食では、なかなか美味しいお米に巡り合いません。
品種が合わないのか、炊き方に問題があるのか、ただ、安いお米を使っているのか?
いわゆる老舗、マスコミに取り上げられるような話題のお店、どこに行っても同じです。
魚や肉など、メインディッシュが美味しくても、ご飯でがっかり、ということが多いです。
これなら、市内の個人で経営している居酒屋の方がよっぽど美味しい!!!
と思うことしきり。
出産内祝い用の体重米、始めてからもう5年くらいになるでしょうか。
3年目くらいから、携帯からもお問い合わせやご注文がいただけるようにサイトを準備できたと記憶してます。
でも、全然、期待してませんでした。
まさか、携帯に長文説明を送って読んでいただいたり、データや画像のやり取りが出来るようになるとは思いませんでした。
でも、結局目がテンでした。
20件以上の発送先データが、携帯メールで送られてきたときは、
「おおっ」となりました。
なにしろ、携帯でメール打つのが、おっくうでしょうがない自分ですから。
これを全部打つのに、どれくらい時間がかかるのだろうか?などと想像してしまいました。
今では、ご注文の半分くらいは、携帯からです。
聞いてみると、ご自宅にPCがないか、あってもご主人は使えるけど奥さんは使えない、などなど。
携帯があって当たり前、コミュニケーションは携帯メールで、という環境に長年親しんでいたら、全く苦にならないのでしょうね。
「おっさん」を実感した瞬間?
ただ、一つだけお願いしたいのが、携帯のカメラの使い方です。
機能がすごく良くなって、解像度も高くなり、綺麗な写真が撮れるはずなのに、女性は意外と小さな画素数のまま大量に写真を撮る方が多いようですね。
送られてくるお写真が
「おっとっと」というケースもしばしば。
それでも補正して補正して何とか使えればいいのですが、
最悪、拡大して印刷すると目がつぶれたような写真もあるんですね。
携帯画面で見ていれば、それなりなんでしょうが。
これだけが、いつも気がかりなんです。
保育所の先生に聞いた話では、ご家庭での食生活が
「ろくに朝食を取ってこない」
「ママチャリの後ろで、何かかじってくればまだいい」
「朝、水だけ」
「夜は、おつまみ」
こんなケースもあるとのことで、愕然と。
だからこそ、保育所にいる間は、まともな食事を食べてもらいたいと、栄養士さんたちは考えているそうです。
ところが、細かい話として、
「白いご飯を食べてくれない」 らしいんです。
チャーハン、混ぜご飯、ふりかけでないと。
つまり、味をごまかさないと。
でも、炊き込みご飯は、ガス釜の釜の底がこげけつきやすく、そういう状態で使っていくと、お釜にも悪く、タイマーの誤差もおきがちです。
出来れば、やっぱり、白いご飯で食べられるのが理想なんですね。
結論は、美味しいお米にしましょう!
現在、お米を使っていただいている市立・私立の幼稚園や保育所・保育園では、
「白いご飯を食べてくれる」
ようになったとのことです。
美味しければ、白いままでも、何の味付けをしなくても、いっぱい食べてくれるんだそうで。
答えは、意外と簡単でした!